耐久診断システム
アルミ製プール電磁誘導検査
昭和40年代前半から急速に建設が始まった学校プール。 特に昭和46年頃から作られたアルミ製プールは10年間で2000基を超え、当然その中には改修・補修の時期を迎えているものも多数あると考えられます。
ところが老巧化したアルミ製プールの場合、プール底板の腐食等による肉厚減を計測する方法として叩いたり、ドリル等で穴を空けて確認するか、目視という方法しかありませんでした。その為補修工事に入ってプールの腐食状態が思ったよりひどい場合などは、工事延長や予算オーバーになるという問題が生じておりました。 しかし当社ではこのような問題を解決するべく日本非破壊検査株式会社との技術提携により画期的なシステムを開発いたしました。それが電磁誘導によるアルミ製プールの耐久診断システムです。
電磁誘導によるアルミ製プールの腐食検査方法の概要
【使用機材】
- 携帯式電磁誘導探傷器
- 探傷コイル
- チャートレコーダー
- 解析用パソコン
【キズの原理】
- 交流したコイル(励磁コイル)誘導性の試験体に近づけると、電磁誘導現象により試験体に電流が発生し渦電流が流れます。
- 試験体に欠陥(キズ)が存在すると、渦電流の流れが乱される為インピーダンス(交流抵抗)が変化します。
【検査実施位置・検査手法】
- 検査実施範囲はアルミ製プールの底面 25m×13mを基準とする。プール1基あたりの測定エリアは25m×13mの場合1000mm×1000mmエリアを15ヶ所この他に客先殿指定5ヶ所、合計20ヶ所を検査します。
- 検査実施ブロック毎に探傷データを採取します。
- 検査結果(チャートの波高位)から位相解析(位相角を出し検査線に当てはめ減肉率を求める)により推定腐食深さを求めます。
- 推定腐食の深さより以下の分類を行います。
腐食評価 | 総合評価 | |
---|---|---|
0〜40%未満の腐食 | ランクA | 適合 |
40〜60%未満の腐食 | ランクB | オブザベーション(経年調査) |
60〜80%未満の腐食 | ランクC | マイナー不適合(補修対象) |
80%以上の腐食 | ランクD | メジャー不適合(即時補修) |