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第9回(6月12日掲載)

2019.06.12 10:00


<第二次オイルショックの痛手>

 第一次オイルショックは、プール用鋼材を紐付きのオーダーで問題は無かったが、1979年の第二次オイルショックはニッコンも大きな影響を受けた。
4月から5月に入り、受注活動を全社的にストップした。初めての経験だ。受注オーバーで施工が間に合わない。営業部隊まで工事管理に配転する事態となった。

事態は更に深刻となった。オーダーしていたプールの鋼材が予定通り入荷せず工期の遅延が発生。追い打ちを駆けて、今度は契約数量の一律カットで入荷が一部不能になった。
工期の遅延は状況を丁寧に説明して納得して戴いたが、契約済のお客様に鋼材の入荷が不能によるキャンセルの謝罪はどうするべきか分からなかった。

 仕事を戴くことより、断わる方がもっと大変なことを身をもって体験した。
オイルショックは売上減だけでなく、顧客対応に多くの時間と労力を取られた。
国内向けのプール素材の製造に、多くの海外の資源に依存していることを身近に感じた。



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