第30回(11月11日掲載)
2019.11.11 10:45
< リニューアルのビッグ プロジェクト >
数年前から、これからはリニューアルがキーワードになると考え、関連資料をまとめた「リニューアルの達人」の小冊子を作成してその準備をしてきた。
総水面積10,000m2超の日本のウォーターパークを代表する“稲毛海浜公園プール”の施設整備は、ニッコンのリニューアルのビッグプロジェクトで、10月に着手し翌2006年の3月に竣工した。
アルミ製の流水プール(L400 m×W 7 m)は起流ボックスや排水桝の安全対策を含む改修と底部の腐蝕部の補修、更にスロープの新設と沈下ケ所のレベル調整など。50m×25mと25m×15mの競泳用プールも、腐蝕部の補修と入水スロープの新設をして共に塗装の全面塗替えをした。
造波・滝プール、ジャブジャブプールとチビッコプールはコンクリート製で、亀裂のケ所のコーキングとモルタルの浮き部をアンカーピーニングで補修し全面塗装仕上げ。ウォータースライドの鉄骨補強と滑り台の改修や傘シャワー・アーチシャワーの新設など、ニッコンの技術の総合力を如何なく発揮できたプロジェクトとなった。
既設アルミ製プールのリニューアルは、発注時の目視等の調査と施工時の塗膜除去後の実態とは腐蝕の状況に差異が生じることがあり、施工の現場力が問われる。
リニューアルの現場力は、施主・設計者・G.Cを巻き込んだコストがらみの課題解説能力が要求され、技術力プラス人間力が重要な要件となる。
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