第31回(11月20日掲載)
2019.11.20 09:44
< 新生ニッコンの社長に2008年7月1日就任 >
一年程前から、日本コンサルタントグループが外部の専門コンサルを入れ、ニッコングループ全体の再構築の検討会が定期的に行われていた。この席に私は何度か呼び出され、ニッコンのプール事業の課題や将来性について質問を受けた。
この事業を私が引き継ぐ要請も再三あったが、既に役員退任の通知を受けて次のステップを考えていたのでお断わりした。終に、私が受けなければプール事業は工事の請負や回収のリスクが高いので廃業するとの勧告もあり、思案の末に会社を引き継ぎプール事業の存続を計った。この変革のさなかニッコンを去る社員は一人もいなかったことが、私の背中を押すと同時に責任の重さも感じた。
高度成長の体験をした世代は変革を嫌うという。危機はチャンス、なぜこうなったか?原因を特定できたら解決策は見つかる。悩みやトラブルは全て心の問題であることを学んだ。
一方、多額の累損を抱えての再出発にあたり、ニッコン協力会の主要三社と新体制の役員に出資のお願いをして3千万円を集め、資本金1億円から3千万円の減資と増資を同時に行い会社の財務の改善を計った。
更に、不動産事業を分社化して、(株)ニッコンはプール事業に特化して再出発することになった。
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